屋久島・日帰り登山(太忠岳)
12/9の晩から、気圧の谷が通過したせいか、屋久島はやや荒れ気味の天気。
12/10の朝、風はやや強めであるが、時間が経つごとに回復していく。
これなら山に登れるかな?
当初は、ヤクスギランドだけを回るつもりだったけど、現地まで行ってから登山するかどうか考えようということになり、レンタカーでヤクスギランドを目指す。

宮ノ浦から車で約1時間ほど、安房から山道を登った先にヤクスギランドはある。
途中、工事現場で狭いところはあるものの、割と走りやすい道。
宿を出るのが少し遅く、ヤクスギランド着は10時すぎ。
ヤクスギランドの駐車場から今回登る太忠岳の山頂が見える。この山は山頂に大きな岩がそびえたっているので大変目立つ山だ。
ヤクスギランドの入り口で協力金(300円)を支払い、太忠岳まで登る事を告げると、案内窓口のオネーさんはルートなどを詳しく教えてくれた。

太忠岳の登山口は、ヤクスギランドの周遊コースの一つである150分コースの途中から分岐しているので、150分コースを歩くことになる。
前日の白谷雲水峡もそうだったけど、一番短い散策コースは歩道が整備されているので軽装でも問題ナシ。
でも150分コースに差しかかると、ちょっと険しくなって最低でも運動靴は必要。足元がそんなに安定していないのでトレッキングブーツの方が望ましい。
このヤクスギランド、巨木が多くて見どころは多い、木の大きさだけなら白谷雲水峡よりも断然大きい。
苔むした雰囲気は白谷雲水峡の方が強いけど、屋久杉をみるならコッチの方がいいですね。

さて150コースを歩くこと30分少々、蛇紋杉と呼ばれる、屋久杉の倒木ポイントから、太忠岳登山コースは始まる。
尾根沿いにひたすら登る。それほどキツい坂ではないが、倒木を越えたり、いろんな障害物をクリアせねばならない箇所も時々出てくる。
登山コースに入ると、周囲の雰囲気が変わってくる。それまでのヤクスギランド内でも本州の森とは違った雰囲気が感じられたが、この登山コースはさらに森閑とした奥深い森となってくる。
とにかく木がデカいのだ。この周囲の森も江戸時代に伐採された後に生まれた二次林なので、厳密に言うと原生林ではない。あちこちに昔の伐採跡の切り株もある。
でもそれを覆い隠すほどの屋久島の植物群の生命エネルギーを感じる。なんとなく伐採跡が、太古の遺跡みたいな面持ちに見えたりする。昔の文明の痕跡が大自然に飲み込まれているような、、、、、
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登山コースは中盤に差しかかり、天文の森というエリアにやってきた。
ここは江戸時代に伐採された後に世代交代して出来た森だとか。
それにしても巨木が非常に多く、さらに苔むした雰囲気がグー。これぞまさしく「シシ神の森」
初冬だからなのか、森の中に動物の気配は薄く、ただそこには屋久島の巨木たちの世界が静かに広がる。
本州では体験できないこの森の雰囲気を満喫しつつ一歩一歩、山頂に向かって登る。

幾つかの小さな水場を越えた。そろそろ水場も終りかも知れないので、持参したペットボトルに屋久島の天然水を入れる。一口、飲んでみると、その冷涼な水が喉を潤し、体の中に染み渡っていく。
屋久島の水はきわめて軟水であり、ミネラルは少ない。蒸留水に近い水質だそうな。
いわゆるミネラルウォーターとは違うのだが、でも美味しい。当たり前だけど。

どんどん登って行く。道には小さめのつい最近の足跡が一つ。昨日か?それとも今日か?
高度を上げて行くと、だんだん目線が隣の山の山頂付近になり、標高がかなり上がったことを意味する。
ハンディGPSを取り出して標高を計ってみるとおよそ1300mちょっと。厳密に正確かどうかは怪しいが誤差はそんなに無い筈だ(後で実際に標高が判っている山頂で計ってみると、誤差は10mぐらいだった)
ますます道が険しくなる。でも登山道自体は判りやすく、ピンクのテープも貼ってあるので迷うことは殆どないのは嬉しい。
途中、ちょっと大きめの岩屋に到着。ここに標識があり、山頂まで1kmとある。登山口から山頂まで距離で2.7kmだったので半分と少しを走破した訳だ。
周囲は木が生い茂っていて展望がないので、山頂も見えないので、あとどれくらいで到達するのか判らないのがやや辛いが、GPSをたまに見ればけっこう登ってきているのが表示される。
ひたすら登る登る。途中、ステンレスの梯子がかけてある場所があり、そこから東方向へ折り返していくころから道の高低が無くなった。アップダウンはあるが、あきらかに山頂が近いことが伺い知れる。
木々の間から隣の山の巨大な岩屋が見える。あの山ななんて名だろう?山頂にモアイ像のごとく巨大な岩屋がそびえ立つので、なんとなく登ってみたい気がするが(後で判明したが石塚山とのこと。登山道が廃れていて一般
登山者は入ってはいけないらしい)

尾根沿いに歩くこと10分、出たッ!ついに山頂だ。
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そこには山頂にそびえ立つ巨大な岩隗。天柱岩とか天柱石とか呼ばれる、高さ40mとか50mとか言われる巨大な一枚岩。
なぜこんなモノが1500mに近い山頂に立っているのだ?そしてナゼ落っこちないのだ。ナゼ崩れないのだ。
何千年?何万年?もの間、この太忠岳の山頂に鎮座していたのか?
まさしく神が創りし偉大なる芸術と言うべきか。まるでモノリスである。
人智を越えた神がかり的な存在、それがこの天柱岩である。

天柱岩のたもとまで歩み寄る。とても登れないが、向かって右側に下りるルートがある。
そのルートに沿って歩いて行くと、下から赤いウェアの女性が一人、登ってくる。
まさか我々以外にもこの日登ってる人がいたなんて。しかも女性の単独登山。
登ってくる最中に見かけていた小柄な足跡はこの人だったに違いない。
「こんにちは」と挨拶。
一言、二言、言葉を交わしたその人はそそくさと下山して行った。

天柱岩を回りこむと、岩の東側に少し登れる場所がある。
ここが台座と呼ばれる岩らしい。登るためのロープがブラ下がっており、それを使って高さ3mくらいの岩の上に這い上がる。
その台座に上がって見た景色は、、、、

を~~~絶景かな、絶景かな。

東方向に向いて展望が開けており、ヤクスギランド方向がよく見える。
左手方向には縄文杉への登山道の入り口である荒川ダムも手にとるように見える。
安房の町並みや安房の港も遠くに見える。
ただ、東方向はよく見えるのだが、宮ノ浦岳などの奥岳は反対側なので残念ながら見えない。。。。

しばらく台座の上で休憩して軽く昼食。風も止んで陽が差しており、とても心地良い。
あらためて天柱岩に触れるとひんやりとした冷たさが伝わってくる。
下から見上げるとほんとデカイ。この圧倒的な存在感。どうしてこんな大きな岩が物の見事に山頂に鎮座するなんて、不思議だねえ。

昼食を食べていると、また一人登ってきた。時間的に見て、どうやらこの日、太忠岳に登ったのは我々を含めて4人だけのようだ。
時期的に山がオフシーズンになる12月、さらに宮之浦岳のような有名な山でもないので人気薄だけど、登山道はけっこうしっかりしてるので多少の登山経験と装備があればOK、さらに山頂に天柱岩があるのでこれを見に
行くだけでも登る価値があろう。
13時すぎになり、下山開始。
急斜面は慎重に下りていくが、一度登った道なのでなんとなく帰りは早く感じる。
どんどん下りて天文の森へ差しかかると、あの荘厳な屋久島の森がまた周囲を包んで雰囲気を醸しだしてくれる。
私は下山しながら考えた。
この屋久島の森が凄いのか?それとも、本来の日本の森はどこもこんな森だったのではないか。
天文の森ですら江戸時代に伐採された後に生まれた二次林なので本当の意味での原生林ではない。
すでに遥か昔、日本中がこんな森に覆われていたころがあったのだろう。
しかしいつのまにか、こんな森の大部分を失ってしまったのかも知れない。
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15時ころヤクスギランドに到着。ここから行きに辿った150分コースの残りを歩いていく。
それまでの太忠岳登山コースに較べると楽な道のりではあるがアップダウンはそこそこ続いていく。
山の中の日暮れは早い。すでに陽が傾いて徐々に暗くなりつつある。
駐車場に急ぎ16時前に車に戻って無事、下山完了。
ヤクスギランドの駐車場から、あの天柱岩が見える。天空にそびえ立つ神々しい岩。
そして屋久島の巨木の森。
屋久島の姿を垣間見た一日でありました。
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by sierra-outdoor | 2006-12-10 20:56 | アウトドアその他 | Trackback | Comments(0)
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